技術者のためのコミュニケーション基礎力向上研修相手に理解してもらえる伝え方を身に付ける!/7時間×2日間(短縮版 6時間1日でも実施可能)
こんな課題に対する研修です
仕事やビジネスの基本は、コミュニケーションです。しかしながら、特に、技術的な専門性を強みとして単独で仕事に取り組むことが多い技術者・エンジニアにとっては、圧倒的なスキル不足が散見されます。開発を巡って、組織の内外や社内外で生じる課題や障害のほとんどはコミュニケーション能力不足に起因しています。
本研修では、コミュニケーションを基礎から学び、伝えるだけではなく、伝わるスキルの習得を目指します。実務の場面ですぐに応用できるように、伝える、話す、書くのいずれにも使えるスキルを、演習・ワークを行いながら学んでいきます。知識が豊富で理論を理解し、論理的なことには自信があるはずの理系技術者が陥りやすい課題に着目して、企画・開発・設計などの実務に即した事例を使いながらお伝えします。
説明が難しい、理屈っぽい、回りくどいとは、もう言われないコミュニケーション・スキルが習得できます。
対象者
若手~中堅 主に理系の技術者・エンジニアを対象 他の職種でも可
研修の期待される効果
・コミュニケーションには苦手意識があり、他人とうまく話せないと感じている。
・自分の意見は詳しく伝えたつもりが、相手には理解してもらえないと思うことが多い。
・話しがややこしくて回りくどく、何を言いたいのか分からないと言われることがある。
・協力相手や連携先・委託先と見解に相違が生じて衝突することがあり、業務の進捗にまで支障を生じている。
・自分の考えがうまく整理できないもどかしさがあり、人に報告したり説明したりするのが不得意である。
・自分の意見や考えを整理して相手に伝わる伝え方ができるようになり、周りからの支援や協力が得られます。
・チーム内外での情報流通や意思疎通が円滑になり、開発力・開発スピードが格段にレベルアップします。
・委託先などとの関係や意思疎通が良好になり、無駄な協議や齟齬、不具合がなくなり、開発効率が劇的に向上します。
・読んだだけで伝わる文章が書けるようになり、相手との一体感が生まれ、確認に要する業務のムダが激減します。
・自己満足の業務から相手を思いやる仕事に変わり、自分の役割や価値を意識するようになります。
研修プログラム例
コミュニケーションの基本を考える
オープニングでは、受講者の日常や業務における課題感・目的を確認・共有して、研修のゴールをイメージして共有します。
コミュニケーションする場面や経験を振り返りながら、よいコミュニケーションとは何かを考えていきます。目的は、相手に行動してもらうことにあると定義します。
これまでの経験やワークを通じて、伝えても伝わらない場面を体験し、その理由を考えて気付きを得ます。
<内容>
・オープニング、課題意識の共有
・研修の目的とゴール設定・共有
・コミュニケーションの場面を考える
・コミュニケーションとは何か?
コミュニケーションは何のため?
その目的を考えてみる
・よいコミュニケーションとは?
コミュニケーションが上手な人
・伝わらないを体験するワーク
・なぜ、伝わらなかったのか?
2.なぜ、伝わらないのか
伝えると伝わるの違いを考える
事例やワークを使って、伝えてみることを体験して、必要な情報の伝え方を考えてみます。自分が持っている情報をすべて伝えればよいとは限らないことを学び、相手の立場に立つことを理解します。
人間ののうの仕組みから、人が情報を理解する仕組み、行動に移すための仕組みをお伝えして、同じ情報でも人によって解釈・判断が異なることを学びます。誰にでもある認知バイアスが、判断基準に影響していることを理解します。
<内容>
・伝え方を考えてみるワーク
情報を整理して伝えてみる
・伝わるとはどういうことか?
・人が情報を理解する仕組み
- 個人ごとに異なる解釈
- 「伝わる」仕組みを考える
・認知バイアスに気付く
- 認知バイアスとは?
- いろいろなバイアス
- バイアスを避けるには
・相手の考え方を知る
3.伝わる伝え方の基本
ここまで学んだことに基づいて、伝わる伝え方を考えていきます。まず最初に、基本となる傾聴について学びます。ワークで実践しながら、傾聴とはどういうことか、その目的とメリット、傾聴の技術などを習得していきます。]
また、質問を上手に使って、相手と双方向でのコミュニケーションを使った伝え方を学びます。
相手の立場で同じ視座、視点に立つと伝わりやすくなることをお伝えします。
<内容>
・まずは相手を受け容れること
・傾聴とは?
・傾聴が必要な理由と効果
・傾聴の工夫とテクニック
・的確な質問の仕方
- クローズド・クエスチョン
- オープン・クエスチョン
・相手の立場に立つ
- 伝えるときの視座と視点
- 相手の興味関心に合わせる
- 相手と同じものを視る
4.自分の意思を伝えるには?
伝わる伝え方をするために、特に相手とは相反する自分の意見の伝え方を学びます。
伝えたことを相手が理解する順序や論理に合わせると、分かりやすくなることをお伝えします。
コミュニケーションの目的である相手の行動を促すには、感情に働きかける必要があることを理解して、伝えることの構成法や順序を学びます。Why?から伝えるゴールデンサークル理論やサンドイッチ法など実践する方法をお伝えします。
<内容>
・分かりやすいとは?
・相手の理解する論理に合わせる
・感情と行動の仕組み
・感情に働きかけるには?
・伝えることの構成法
・伝える順序を考える
- 結論が先
- Whyを伝えるゴールデンサークル理論
・伝わる伝え方のストーリー
- サンドイッチ法
- プレゼン資料の構成例
5.伝え方を応用して実践する
研修のまとめとして、コミュニケーションを実践する場面を考えていきます。特に、相手と自分の意見に食い違いがある場合の効果的な伝え方を学んでいきます。
代表例として、アサーティブ・コミュニケーションを説明し、自分の意見をはっきり伝えることの大切さ、アサーティブな伝え方の方法とポイントを学びます。
相手とWin-Winとなる結論・合意を目指すことは、提案や交渉の場面でも同様であることをお伝えして、まとめます。
<内容>
・コミュニケーションスタイルを考える
・アサーティブとは?
・アサーティブコミュニケーションの効果
- 相手とWin-Winの関係を目指す
・アサーティブを実践するには?
・提案と交渉の場面に応用する
- 提案とは?採用されない理由
- 提案するときの工夫とコツ
・交渉を科学する
- 合意点とWin-Winの結論
・まとめと振り返り
▼研修のウリ!
本研修では、伝える、話す、書く場面で使えるコミュニケーション・スキルの基本を学びます。
コミュニケーション研修のプログラムはたくさんありますが、本研修は理系出身者・技術者を主な対象としています。
もともと論理的で合理的なはずの技術者が、コミュニケーション・スキルが低いと思われる原因を掘り下げ、その理由に気付いて改善を促すコンテンツで構成しています。技術者以外の方でも気づきの多い内容です。
お客様の声
伝えたら伝えたつもりにならないように、伝わったら伝わったつもりにならないように相手と言葉のキャッチボールを実行したいです。自分中心のコミュニケーションとならぬよう気を付けます。
普段、何気なくしているコミュニケーションでしたが、今回の研修の観点で見てみるとそういう見方もあるのか気付かされる機会でした。普段の自分のコミュニケーション失敗事例では無意識に良くないことを発言しているため、これを正すことは容易ではないのかもしれません。ダメだと知っているのに相手に無意識に伝えています。正しい伝え方を意識し、発言に注意したいと思います。まず、人の話を聞く。傾聴についてはすぐ実行できることなのでやってみたいです。
相手の気持ち・意見を尊重し、かつ自分の芯はしっかり・自然とアピールすることを意識します。
講師からのメッセージ
KEIICHI HIBI日比 慶一
技術的な専門性を強みとしている技術者・開発者は、コミュニケーションが苦手と思われています。技術者出身である自分自身もコミュニケーションが得意な方ではありませんでした。しかし、研究開発テーマが「コミュニケーション」を題材にしていたことから、その大切さと楽しさに気付いてからは、仕事の進め方や成果の質が劇的に改善したと感じています。
開発現場で活躍している方々にも、コミュニケーションをよくすることのメリットを伝えたくて、このプログラムを作りました。ぜひ、仕事だけではなく日常でもコミュニケーションの楽しさと面白さを実感してみてください。
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