洗練された社会人のためのコミュニケーションマナー
なぜコミュニケーションマナーが必要か?
また、“ビジネスマナー”という言葉は、ビジネスにおいても頻出のキーワードです。
ビジネスや日常生活の中で、人とのコミュニケーションを図る時、ちょっとしたマナーを心掛けることで、相手はもちろん、自分自身も過ごしやすくなります。
マナーを守るなんて当たり前。
でも、ついつい忘れてしまっていたり、実は知らないマナーもあったりします。
なぜ、“コミュニケーションマナー”が必要なのか考えていきましょう。
コミュニケーションマナーの必要性
コミュニケーションについての問題点
コミュニケーションは「楽しいけれど苦手」と感じている人がどのぐらいいるでしょう?
ある調査では、コミュニケーションを取るのが「苦手」「やや苦手」と感じている人が全体の58%おり、過半数を占めています。
また、具体的には、日常と違う環境で主体的に発信することが苦手だったり、人に意見したり、食事会で少し気を遣いながら話すのが苦手、という方が多いようです。
また、初めて会う人と話すことが苦手な方も全体の63%に上ります。
なぜコミュニケ―ションの苦手な方が多いのでしょう?
これは、“相手にどう思われているかが気になる”からではないでしょうか。
表情や声のトーン、身だしなみ、ちょっとしたことをわきまえるだけで、相手の印象はぐっと変わります。
また、コミュニケーションを取る場数が少ないのも要因と考えられます。
初めての方と会う機会、目上の方と話す機会、どちらも緊張するものですが、これも何度も経験していけば、確実にコミュニケーションスキルは向上しますし、楽しくなります。
では、“相手にどう思われているか気になる”を解消するために、具体的にどんなことに気をつければいいのでしょう?
コミュニケーションマナーによる効果
“ビジネスマナー”というと、仕事をしている人にまつわるマナーと捉えがちですが、日常生活の中でもコミュニケーションを図る機会はたくさんあります。
なので、あえてここでは、“コミュニケーションマナー”と言います。
では、“マナー”を身に付けていると、どのような効果があるでしょう?
例えば、
ビジネスシーンでは、売上が上がる
新規のお客様が増える
リピートしてくださるお客様が増える
チームで行う仕事がスムーズに進む
などコミュニケーション(=意思疎通)が円滑になることで生まれるメリットがたくさんあります。
日常生活においても、
一緒に過ごす場所が居心地よくなる
人と打ち解けやすくなる
話やすくなる
良い人間関係を続けていける
など、こちらも嬉しい効果があります。
近年、コミュニケーションが苦手という方が増えてきていますが、“マナー”を少し知っているだけでもずいぶんと変わってきます。
さらに具体的に考えてみましょう。
現代社会では、働き方ひとつとっても多様化しています。
そんな多様化する働き方におけるコミュニケーションのベースとなるのが、マナーなのです。
ビジネスにフォーカスすると、業界や職場、雇用形態によって、お互いに想像だにしない環境にいることもあり得ます。
そのような違いがある中で、取引先や提携先などの仕事上で関わる際に意思疎通を助けてくれるのがコミュニケーションマナーなのです。
もし、お互いの価値観が違っていたとしても、一定のルール(マナー)を理解していれば、お互い気持ちよく仕事を進めたり、居心地よく過ごせます。
具体的には4つの効果が挙げられます。
① 相手に対する思いやり
形式だけのマナーではなく、相手がどう感じるか、相手の立場に立って臨機応変に対応することが求められます。
② 効率アップを図る
意思疎通がきちんとできていなければ、お互いの思い込みや確認不足からミスが生じることもあります。
ミスが起こると効率も落ちますよね。
そのためにもきちんとマナーを身に付け、コミュニケーションを図ることが大事です。
③ 安全に業務を遂行できる
仕事の場面でも整理整頓は不可欠。
ただ美しいだけでなく、作業のミスを減らし、効率を上げ、ケガや事故を防ぐためにも必要なことです。
身の回りを整えることは、人間関係の構築にとっても大切です。
④ 気持ちよく仕事できる
お互いにマナーを身に付けていると、相手に好印象を与え、社会人としてのあなたの評価が高くなります。
そうなれば、相手からの協力も得やすくなり、お互いに気持ちよく仕事を進めることができます。
上記の4つの効果はビジネスの観点で描きましたが、日常生活の中でも関係することばかりです。
自分の置かれている環境に置き換えてみてください。
思い当たることがきっとあるはずです。
マナーを身に付けているといないでは、社会人として、得をすることはあっても損をすることはありません。
学生の間は、友人同士や仲間など、横のつながりが重視されますが、社会人になれば、上下関係を意識する必要も出てきます。
お互いを尊重したうえで、感情に流されず冷静にやりとりしなければいけない場面が増えてきます。
そのためには、まず、第一印象を整えること。
第一印象は、3秒~30秒で決まると言われています。
初対面の人への第一印象をよくすることは、その後の人間関係を構築するためにも必要不可欠なのです。
特にビジネスシーンでは、個性よりも立場や役割、場所などをわきまえ、相手に信頼感や安心感を持たせることを優先します。
また、表情や言葉遣いもその人を表します。
初めて会う人に対しては、特に気を付けたいですね。
第一印象の重要性
メラビアンの法則からわかること
これを「7-38-55の法則」とも呼びます。
その人の人柄がどんなに素晴らしくて、どんなに素敵なことを話していても、見た目がだらしなかったり、怖い顔をしていては、その素晴らしさが半減してしまうのです。
第一印象を上げるポイント
では、メラビアンの法則で最も割合を占めていた「見た目」の部分について、第一印象を上げるポイントを具体的に挙げてみましょう。
① 身だしなみ
男性と女性で異なる部分もありますが、基本的に「清潔感」と「機能性」は大きなポイントです。
特に、男性の好感度を左右するのは、「清潔感」です。
スーツの汚れやシワ、頭髪の汚れや周りのムダ毛、体臭などにも気をつけたいですね。
顔周りは特に視界に入る面積も大きく、視線の集まる部分です。
食事にも気をつけてお肌の調子も整え、表情をよりよく見せましょう。
女性の場合は、おしゃれを楽しみたいという方も多いと思います。
が、社会人になれば、個性を優先するよりも、立場や役割、場所などをわきまえる必要も出てきます。
相手に信頼感や安心感を持たせることも意識しましょう。
特にメイクは、濃すぎるメイクはNGですが、まったくのノーメイクもかえってマナー違反です。
ナチュラルメイクを心掛けるとともに、自分の肌に合う色やメイク法を取り入れてみましょう。
服装なども気をつけなければいけませんが、指先や足元にも注意が必要です。
爪は伸びすぎていませんか?
爪を噛む癖はありませんか?
女性の場合、ビジネスシーンでは、派手すぎるネイルアートは敬遠されることもあります。
指先にも気持ちを向けてみましょう。
靴は汚れていませんか?
意外と人の目線は足元にも向くものです。
汚れていないか、色落ちしていないか定期的にチェックしておきたいですね。
② 立ち居振る舞い
背筋を伸ばして、ピンと立てていますか?
猫背になって、下を向いていると、元気がないように見え、自信もなさそうに見えます。
まず、まっすぐ立ちます。
踵を揃えて立ち、つま先はこぶしひとつ分ぐらい開けます。
手はおへその前辺りで組み、左手で右手を軽く包むように重ねます。
また、胸は張り、顎は引きます。
頭の上から糸で吊るされているような気持ちで立ってみましょう。
③ 表情
話す相手の目を見て、口角を上げてにこやかに話します。
口角を意識すれば、表情筋を鍛えることもできますよ。
「わー、楽しい!」「嬉しい!!」と言いながら、笑ってみてください。
自然と口角が上がります。
語尾が「い行」の音というのがポイントです。
口角を上げるとともに、目尻を下げる。
これも意識してみましょう。
まとめ:コミュニケーションマナーで可能性が広がる
そのためにはまず、第一印象を上げることが重要です。
特に、表情、立ち居振る舞いはお金をかけずにすぐ実践できる項目です。
“タダ”で第一印象がよくなるのであれば、今すぐにでも実践したいですね。
第一印象がよくなれば、コミュニケーションを取るのも楽しくなり、今後の人間関係も確実に良くなります。
ちょっと目上の人との気を遣うシチュエーションを経験したり、苦手な人とも無理のない範囲でコミュニケーションを取ることで、確実にコミュニケーションスキルは上がります。コミュニケーションマナーで、第一印象とコミュニケーションスキルを上げて、仕事も日常生活もぐっと加速させたいですね。
講師からのメッセージ
SHOKO SUZUKI鈴木 祥子
受講生の立場に立ち、ただ聞くだけではなく、楽しく、実践を踏まえながら身につけられる講義を心掛けています。
講義を通して、学ぶ楽しさ、人との関わりが楽しくなりそう!と感じていただければ幸いです。
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