シニアで職場に不満、不安、心配があり転職しようか迷っている管理職の方へ
このコラムの概要
これらの悩みがある方は、キャリアコンサルタントの支援を受ければ、ご自分の希望する働き方や生き方ができる可能性を説明します。
職場の不安や心配
漠然とした不安や心配
その方々は早期退職に応ずるか否かなども含め、心のなかでいろいろと思い浮かび、具体的な問題として系統立てて整理できず、不眠や物事に集中できない生活が続いているのではないでしょうか。
場合によってはメンタルヘルスが不調になっている可能性があるのではないかと感じています。
相談
今、悩んでいる方にお勧めなのは、信頼のおける国家資格キャアリアコンサルタントに相談することです。
悩みなどを他人に相談することは、ストレス解消に役立ちメンタルヘルス不全の予防にもなります。キャリアコンサルタントは相談内容に守秘義務があり第三者に漏らすことはありません。
その上傾聴のスキルを使って、相談者の心に寄り添うことで、相談者が思いつくままの発言を一緒に整理していきます。
場合によると相談者の気づいていない問題を見つけることもあります。
場合により、セミナーに参加してもらい、同じような環境にある人々とグループワークを通じて、共有の輪を広げ、モチベーションを維持しかつ多様な視点や価値観を共有し、その人の思考や感性の幅を広げます。
結果の整理
相談の結果、今までの問題点の整理や明確化を図ることにより、今後どのように進むべきかキャリアコンサルタントも一緒に考えていきます。
自己理解
過去の職歴の棚卸
転職するか否かは別としても、
今までのキャリアを振り返ることで、相談者は何を大切にしてきたか、不満、不安、心配している原因は、いつどんな環境で発生し、現在に至ったのか、確認できます。
私の場合には、国家公務員定年退職後に自分の将来に漠然とした不安や心配があったので、キャリアコンサルタントの支援を受けて、職歴の棚卸を行いました。
その結果、自分が人的支援に興味があり、生きがいを感じることを発見し、現在キャリアコンサルタントで研修講師を勤めることにつながっています。
私の場合のように60歳を過ぎてからの支援での気づきもあり、現在70歳を超えてもキャリアコンサルタントとの会話の中での気づきもあるので年齢制限はありません。
自分の強みを発見
職歴の振り返りの中で、周囲から褒められたことや承認を受けたことを思い出し、その時に自分の気持ちがどのような状態であったのか思い出すことは大切です。
それが自分にとっての強みで自己PRの材料になります。
私がキャリアコンサルタントとして相談に乗っていた場合に多くの相談者は、自分はそんな強みはないと謙遜します。
しかし、
振り返りの中で、キャリアコンサルタントは相談者の発言の中から必ずその人の長所はあると信じ、見つけていきますので、ぜひキャリアコンサルタントに相談してください。
自分の価値観を発見
職歴の振り返りを相談者が語るストーリーのなかで、相談者は自分に心地よいことや大切にしていること、逆に嫌なことなどを述べていきます。
相談者が気づかないで発言していても、キャリアコンサルタントは多くの場合にそれに気づきます。
その情報を相談者と共有し、
価値観を明確にしていきます。
今後の自分の働き方の探究
自己理解を深めることは、今後の働き方にも大きな影響を与えます。
相談者にとって心地よい働き方は何かという情報を相談のなかで発信します。
キャリアコンサルタントはそれを受けとめ、相談者に返します。
自分の強みや価値観を大切にした働き方を知ることは大切で、年齢や経験を重ね、環境の変化によりに変わることがあるので、探究を続けることが大切です。
仕事理解
自分が求めている職場
自己理解と仕事理解は車の両輪のようなものです。
一致していれば、自己充実感をもって働き続けられます。
したがって仕事の内容や環境の変化(職位の上昇、職種の変更等)があれば、ずれも生じます。
そこで、自分と仕事の関係をどのように調整するのかは各自の信念、志向性、見方にかかっています。
無理して調整するとメンタルヘルス不調の原因ともなる可能性もあるし、適切なストレスの範囲内であればモチベーションアップにつながる可能性があることを理解して対応してください。
場合により、メンタルヘルス・マネジメント検定試験合格者のキャリアコンサルタントと相談するのも一案だと思います。
不足しているスキルやマインドの点検
自分で就きたい仕事や働き方は今のスキルやマインドでよいのか、仕事に就く前に十分にチェックしましょう。
現在その仕事に就いている人にお会いして、お金や勤務時間等の処遇や将来性を聴くことは大切なことです。
また、仕事は常に急激な技術進歩やグルーバル化などで変化し続けるので、それに対応するスキルやマインドが必要です。
シニア世代から高齢になっても仕事をし続けるためには、その仕事に従事するのに適切な体力や気力も必要なことも記憶すべきことだと思います。
職場の探し方
仕事を探す方法は、ハローワーク、求人サイトだけでなく、口コミなど多くあります。
求める働き方や職種に応じて探すことが大切です。
意思決定
目標の設定
これまでの経緯に基づき、どのような目標にすべきか、いつまでの何を行うべきか、自ら意思決定することが大切です。
方策の設定
前期の目標を達成するためには、いろいろな方法やステップがあると思います。
自分の環境や就職活動の期限に合わせて選択することが大切です。
実現への行動
これらの意思決定の活動は、キャリアコンサルタントの支援を受けても、最終的には本人が自主的に決定することが大切です。
なぜなら、自分が決めたことでないと少しの挫折でも他人の決めたこととして回避し、行動しなくなってしまうからです。
まとめ
しかし、自分はこの対象者ではないと考えている方でも、今後の急速な技術進歩の象徴であるAIを活用した仕事内容、新型コロナウイルス蔓延による職場環境の変化はどこでも発生すると思うので、対応が必要だと思います。
いつのまにか社会から取り残された人にならないよう自分を失わず、場合によりキャリアコンサルタントの支援を受けることをお勧めします。
▼参考URL
●厚生労働省 年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針について
▼参考
●東京しごとセンターを始め各地方自治体就労支援窓口
講師からのメッセージ
AKIRA TOEDA戸枝 明
国家公務員定年退職後、キャリアコンサルタントの資格取得、市区レベルの仕事相談の経験を経て現在研修講師として活動中。主な登壇テーマは県、市レベルでの就労支援、ハラスメント、ストレスマネジメント、コミュニケーション、女性活躍推進。
資格等:
国家資格2級キャアリアコンサルティング技能士
国家資格 キャリアコンサルタント
日本キャリ開発協会認定CDA
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅰ種合格
日本プロフェショナル講師協会認定講師