スポーツコミュニケーション「スポーツコミュニケーション」とは
「スポーツコミュニケーション」とは
スポーツ指導者と指導を受ける方々(選手、一般の方、学生、生徒、児童、など)との関係性を良くするためのコミュニケーション技術です。
スポーツ指導にあたっては「手本を見せる」、「実際にやらせてみる」という身体的な指導は不可欠ですが、指導者の意図をわかり易く言語化し、同様に選手側の意図も正しく理解するというコミュニケーションが欠かせません。
従来の「心・技・体」に加えて「知」を取り入れたスポーツ指導を目指すコミュニケーションです。
注目される背景
様々なスポーツの現場において指導者のコミュニケーションの質の向上が求められています。スポーツ指導者は自身の成功体験をもとに熱血指導を行うこと傾向があります。それは大切なことですが、生徒、学生、選手たちの価値観や考え方が多様化している昨今、従来のやり方だけでは指導する側とされる側の関係性は良くなりません。また熱意が間違った方向に発揮されると言葉によるハラスメント問題も起きかねません。「厳しさ」「努力」「忍耐」を尊重しながらも、新たな視点、コミュニケーション方法によって選手を指導することが求められています。そして、良い関係性が必要な相手は、トレーナー、栄養士などのスタッフ部門や、保護者、教員、後援会、等にも及びます。
また、昨今の選手たちの「言語化能力」が向上していることも注目すべき点です。指導にあたって、感覚言語や程度言葉、曖昧な表現を使っている限り、選手とのコミュニケーションの質を高めることは難しくなっています。
こうしたことを背景に、必要とされるコミュニケーション技術を、ビジネス、医療、教育関連、専門職などの領域で、組織運営や人材開発手法としての効果が実証されている「コーチング技術」から学んで頂く研修です。
こんな課題を解決します
・選手とのコミュニケーションがうまくとれない。・選手の主体性が育っていない。
・選手の個性を把握できず、指導者として成長を充分に支援出来ていないと感じる。
・ハラスメントについて正しく理解している自信がないため、不自然に選手との距離感をとってしまう。
・「しっかり」とか「全力で」など、程度言葉や曖昧表現だけでは選手に意図が伝わらないことが多い。
研修を通して学べること
この研修を通じて以下のことが学べます。
・スポーツ指導における言語化の重要性
程度言葉や曖昧いな表現ではなく、指導者の意図が正しく伝わるコミュニケーション。
・選手のモチベーション向上と、心理的安全性の場をつくる「承認」の技術。
・選手の話を促し、新たな視点や考えの整理を生み出す「傾聴」の技術。
・選手の考える力を生みだす「質問」の効果と技術の理解。
・選手のコミュニケーションスタイルと個性、強みの理解。
・目標によって選手の主体性を育む方法。
・ハラスメントの定義と理解、防止のためのポイント。
スポーツ指導者の方々は、ご自身の成功体験を基本にして信念と情熱をもって選手の指導にあたっていると思います。
当研修はそれらを否定し上書きして「これからは選手にこのように新しい方法で関わっていきましょう!」ということをゴールとしておりませんので、ご安心ください。
理想的な良い関係性をつくることは一朝一夕には成し得ないからです。
受講者の皆さんがご自身の従来の指導方針に加えて新たなコミュニケーション技術を身につけることで、状況に応じて、選手の個性に応じて、より良い関わり方ができる様になること、言わば「二刀流のコミュニケーション技術」を修得されることを第一の研修目的としています。